「Pause 2004年3月号」
★I WiSHである前に川嶋あい !
「Pause」とは、新星堂のフリーマガジンです。
これの3月号(Vol.129)に、あいちゃんの記事が掲載されています。
「12個の季節〜4度目の春」の紹介およびインタビューが掲載されています。
まずは、、世の中的にいうと、去年は、I WiSHという名前のほうが先行したところがあると思うんだけど、I WiSHの前に”川嶋あい”が
あるってことを、このフリーペーパーを通して伝えたいなと思うんだけど〜
→そうですね。
今日は、いろいろとさかのぼって聞きたいんだけど。まずは、東京に出てきたのが、高校に入るときだよね?
→そうです。15歳のときです。
一人だよね?もちろん。
→はい。
その時点ですごいよね。もう。まずはそれまで歌を歌ってきた経緯について。
→福岡の音楽教室に通っていて、発表会が毎年あったんです。それに出てましたね。
何歳からやってたの?
→3歳ですね。
家がそういう音楽をやる環境だったのかな?
→いや、ぜんぜん興味はなかったと思うんですよ。
カラオケ行っても両親は歌わないで私だけ歌って(笑)
何でまた音楽教室だったんだろうね?
→うーん、聞いた話によると、私がすごい泣き虫で、人見知りの激しい子供だったらしいんで。
人と会うと泣いちゃうような。。。
それを歌を歌うことで改善させようと思ったらしくて。
最初は泣いてばかりで、ぜんぜんレッスンにならなかったらしいですけどね(笑)
でも続けて行ったんだね。
→そのときの先生が保母さん経験者だったんです。
だから、そういう扱いが上手で。
そのうちにだんだん楽しくなってきて。
ポップスとかを歌うようになったのはいつ頃から?
→中一くらいからですね。
洋楽とかポップスを聴くようになって。
音楽教室の先生が変わったのもあって。
例の保母さんの先生の娘さんが今度は先生になって。
そのころは、どんな音楽を好きで聴いてた?
→もう歌謡曲ですね。
テレビでよく何十年前のヒット曲とかをやるじゃないですか。
そういうのをチェックして70年代〜80年代のポップス、歌謡曲が大好きですね。
なるほど、そういう古めの。。。
→古めじゃなくって、渋めです(笑)
古めっていうなって(笑)
なるほど、渋めのセンスだよね。
でもそのころの曲ってメロディとか歌詞がぐっと来るよね。
→そうなんです。メロディとか歌詞が心にくるんですよね。今とは違う感じ。
うんうん。だから今、そういう歌がかかると、逆に新鮮に聞こえたりもあるよね。
なるほど、日本のよき歌謡曲・ポップスがベースにあるんだね。
で、曲を自分で作れるようになったのは?
→それは中二からですね。
楽器も平行して習っていたのかな?
→いや、楽器はピアノを5歳くらいのときに習っていたんですけど、1年くらいでやめちゃって。。。(笑)
あんまりピアノは。。。。(笑)
でも、中二の時に、シンガーソングライターの特集をテレビでやってて、それにもすごく影響を受けたり。
でも、一番影響を受けたのは、尾崎豊さんで。
私と変わらない年で「17歳の地図」とか。
でも、珍しいタイプだよね。
決してリアルタイムで経験したわけじゃないじゃない?
結構、リアルタイムっていうと、僕とか僕の姉くらいの世代だったしね。
やっぱりメッセージ?
→そうですね。詞がすごい!世の中の大人たちと戦ってる感じがすごい。
「尾崎あい」になったつもりで詞を書くこともあるんですよ(笑)
そっか。それほど大きいんだね。
→大きいですね。一番大好きだし、尊敬してますね。
それで、オリジナル曲を作るようになって。それで自分は音楽をやっていこうと東京行きを決めたの?
→でも、東京に行くことは、中学校に入ってから決めましたね。
行ってた学校が、中高一貫教育の学校だったんで、高校まででないといけなかったんですが、母親が、
「あなたは東京に行くから中学でやめるのよ!」って言われてて(笑)
そうなんだ。川島家的にはそういうビジョンだったんだね。
→そうなんです。
歌手になるために。でも、本当に東京にすごい憧れていて、テレビで渋谷とか原宿とか写るじゃないですか。
すごい憧れてましたね。
で、15歳で上京して、高校に通いながら、ストリートライブをやるようになったのは?
→はじめてやったのは、一昨年の2月でしたね。
東京に来て、1年くらいたってからでした。
ストリートをやる前の1年はどんな活動を?
→いや、何もしていなかったんです。(笑)
作詞作曲活動はしていたんですが、挫折の日々でしたね。
そのときに所属していた事務所から離れることになって、それで、東京でひとりぽっちになっちゃったんで、どうしようって。
帰れないし、地元の音楽教室のみんなの応援がすごかったし。。。
そっか。川嶋家的にも、「あなたは歌手になるのよ」ってなってるわけだから、それは帰れないよね?
→なんとかその状況から抜け出したいと思ってはいたんですけど、その方法がみつからなくて。。。
そっか。でもそういうことがあって強くなれた部分もあるんだろうな。
→そうですね。それがばねになって。。。
それで、思いついたのが、ストリートライブだったんだ。
→そう。渋谷を歩いているとストリートミュージシャンが歌っていたですね。
それをみて「これだ!」って思って。
やっぱり歌いたくなったんだね?
→そうですね。歌いたくなりましたね。歌いたいならやるしかないって。純粋にそう思いました。
そのころは、どこで歌っていたの?
→最初は、四ッ谷駅の橋の上で歌っていました。
それから、渋谷でやったり。そこで、今のスタッフのみなさんに出会って、それで今に至るというか。
でも、ストリートをやっていなかったら今がないわけだからね。
→そうですよねぇ。本当に。
ストリートを繰り返す中で、やっぱり音源も作りたくなって。
→そうですね。ファーストアルバムを作って、最初は試しで19枚CD-Rで焼いて、ジャケットも白黒で、(笑)
で、それを売ったんです。
そしたら完売して、びっくりしましたね。
それは何月でしたか?
→6月でしたね。録音も家の中だったりして。。
これまで、路上で売ってたのは、アルバム5枚になるのかな?
→6枚ですね。
川嶋あいに歴史あり!だね。やっぱり世の中的に言うと、I WiSHが先行するんだろうなぁ。
どう?自分の中で、”川嶋あい”と”I WiSH”は?
→やっぱり、I WiSHは、路上に立たなかったら出てこなかったわけだし、でも、路上に立った自分は川嶋あいだし、それを忘れてはいけないなと
思います。
だから、川嶋あいはリアルで、I WiSHはバーチャルですね。
なるほど、それはわかりやすいね。
やっぱり全くそれぞれをやる上でスイッチは違う?
→ぜんぜん違いますね。
I WiSHは、大御所さんや著名なスタッフのみなさんと一緒にやらせていただけるんで、川嶋あいとは、全く違う世界で、音を作るにしても
勉強になりますね。
吸収できるものはありますね。
そして、いよいよ新たなる卒業の定番ソングがリリースされるわけですが、これは、今年の卒業シーズンを彩る号泣ソングですね。
この表題曲の「12個の季節〜」は、”ボク”で歌うところに同性も異性もきゅんとしてしまうんだよね、きっと。
”ボク”も”私”も両方あるよね?
→そうですね。曲を聞いて歌詞の内容が、”ボク”なのか”私”なのか決めますね。
それで、男の子の気持ちになってみたり、自分の気持ちを出してみたり。
この曲と「ごめん」も”ボク”なんだけど、3曲目の「夢の中へ」は、”私”になって、曲調もまったく変わって。
→そうですね。いきなり、ロマンチックな感じになって。(笑)
だから、4曲あって、それぞれの見方が違うから面白いなって思うし、最後の曲なんかはもっと広い。。。
→そう。みんなって感じで。
それぞれの曲のできた時期は?
→去年の10月〜11月くらいかな。「12個の季節〜」だけは、去年の5月くらいです。
この4曲は、自分の中でどういうものになったと思うかな?セールストーク!(笑)
→「12個の季節〜」は、今一番大切な曲だと思います。
やっぱり卒業を目前にしてるので、去年できた曲の中でも一番大好きな曲だし。
同年代の人たちに限らず、卒業っていうのは年配の方っていうか。。。もう誰でも経験してることなので、みなさんに
聞いていただきたい曲です。
で、大切な卒業ソングにしてもらいたいですね。
なるほど。同じように学校を卒業する人は同じように受け止められると思うし、僕ら年配層も(笑)
過去の経験をダブらせてみるのもよしと。(笑)
あとは、何を卒業するのかは、自分の中で決めればいいと思うし。
→うん。自分も今年で路上を卒業するんで、1000回達成をもって。
今はどのくらいのペース?
→今は週に一日だから、2,3回ですかね。
学校卒業したらペースが上がるのかな?
→そうですね。もっと時間がとれると思うので。
あと、もう一つの目標の全国都道府県ライブも達成したいですね。あと半分くらい。
でも、今回のタイミングでも新星堂の店頭でも、インストアライブをやってもらうわけだけど、いろんな所でやるのは楽しいでしょ?
→楽しいですね。反応が場所によってぜんぜん違うんですよね。
この間、山陰に行ったんですけど、拍手がすっごい揃っているんですよ。
普通ばらばらになるでしょ。
掛け声もすごいんですよ。笑うところも揃ってたし(笑)
連帯感を感じましたね。心の温かさを感じました。
あとは、どこか?
→京都の三条大橋の川原でやったんですけど、500人くらい集まってびっくりしましたね。大変でした。
では、今年の予定を!
→作品はどんどん出してゆきたいし、温めて温めてみなさんに伝えたいものをぎっしりと詰まったものをCDの中に入れてゆきたいと
思っていますので、リリースを毎回楽しみにしていただきたいと思っています。
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